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子育て迷宮日記 子育ては迷うもの。レベルアップに向けて修行なう。

ヒラリーさん

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12歳と7歳の息子を育てています。時短勤務のワーキングマザーです。全力で迷走するリアルな胸のうちをつづります。ちなみに魔女ではありません。

2025年9月22日

こどもが野球を選んだときの保護者のリアル ~迷宮レベル98~

こどもが小学校へ進学すると、スポーツをする場の選択肢が広がります。県内すべての小学校区に設立された地域スポーツクラブや、スポーツ少年団、クラブチーム、スクール、部活などです。

うちでは、スイミング・体操・サッカー・バスケット・ソフトボール・硬式野球を2人の息子たちが習っていましたが、まるで自分の習い事かのように親の労力が必要なのはダントツ「野球」でした。「野球」「保護者」とネット検索するだけで、「負担」や「トラブル」といった検索結果がたくさん表示されます。ガッツリ中に入った経験者からの感想は、本当に大変です。こどもが卒部するまでの数年間の週末の予定はすべて野球に捧げるぐらいの気持ちでいないと、悶々と悩むことになります。

献身的で熱狂的。こどものためとはいえ、8~9割ほどの自分の時間を毎回使うのは体力的にも精神的にも相当疲れます。
何がそんなに疲れるのかというと、いちばんは「拘束時間の長さ」。試合になると、気づいたら1213時間は経っていたということも。時給に換算すると、今日の働きはいくらかと計算することもしばしば()

小学生のころは、「お茶当番」もありました。中学生では自分のことは自分でするようになりますが、監督やコーチへの「お茶出し」は続いていて地味に面倒です。それぞれ好みがあり、それに合わせたものを提供するよう申し送りも存在します。グラウンドの整備も親の役割で、暑い中草抜きをすることもあります。

他のスポーツでは現地集合現地解散が基本で配車はあまり必要がないこともありますが、野球は道具が多いためか遠征などでは配車が必要です。うちのパパは、荷物が重たいから家の駐車場から車でいける車出しは進んでやりたいと言っていました。

少しでも楽をするために、ある程度決まっている大人の仕事はチェックリストにし、誰が見てもわかるように、あとどれだけタスクが残っているのか把握できるものをつくり、負担が分担されるようにすることも大事です。

母の役割として、こどもの救護をするという仕事もあります。そういう役割は必要だと思いますが、実際に自分がお当番の時に突き指したり、爪が割れたりしたこどもがいると慌てます。専門家じゃないし、一体どうしたらいいのか迷い、「ちょっとスマホで調べるから待って...」ということもありました。夏は熱中症で倒れることもあるし、硬式野球のボールは石のように硬いので、頭に当たると意識を失いそのまま倒れたり、グラグラの歯が抜けたりヒヤッとすることが多いです。そういった時に誰もが素早く対処できるようにわかりやすくまとめたものを救急箱の中にいれておくことも必要だと思いました。

野球の保護者は、「大変」を少しずつみんなで分け合い、共に助け合いみんなで乗り越えよう!スタンスで団結しようとします。いったん仲良くなると夫よりも頼りになり(ごめん!)プライベートでも助けてくれる存在ができるということは、とても嬉しいことです。自分が忙しい時でも、こどもを連れて一緒に遊びにいくよと声をかけてくれることもあります。一緒に子育てをしているような仲間意識が芽生えるのでしょうか。有難いことです。

こういうモチベーションで他のスポーツの中に入ると、野球がある意味特殊やったんやな...と後で気づくこともあります。令和の時代に合ってないのだろうけど、変わらない・変えられない環境には合わせるしか方法がないといったところでしょうか。ガッツリ入るか、入らないか難しいところです。うちの長男は野球をしていますが、次男は野球をしていないのはこういった親の負担をどれだけ続けられるかという心配から選びませんでした。純粋な気持ちでこどもが「野球をしたい」と言った時に選ばせてあげたい...けども...。

兄弟の年齢が近ければ一緒にという選択肢もありますが、年齢が離れていると40代やったはずがいつの間にか60歳近くまでその環境にいることになるのでは?と怯えています。
最近では、保護者の負担をなくすために大人の仕事をすべて外部委託したチームもあると聞きますが、そういったチームの部費は一体いくらなのだろうかと気になります。

野球も大事だけどこれから受験もあるし、そのあたりのバランスは一体どうなるのだろうという心配もこれからあります。全力で何かに熱中できたこどもは強いと信じて、受験も乗り越えてもらわないといけませんが、全力で支えたおばさんも相当強いはずだと自分に言い聞かせて、長男が高校を卒業するまで頑張ってみようと思います。大学生はもう好きにしなはれ。

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