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子育て迷宮日記 子育ては迷うもの。レベルアップに向けて修行なう。

ヒラリーさん

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12歳と7歳の息子を育てています。時短勤務のワーキングマザーです。全力で迷走するリアルな胸のうちをつづります。ちなみに魔女ではありません。

2020年11月10日

子どもの受け口をどうするか ~迷宮レベル49~

★もしかして受け口?毎年検査で要観察の日々
まだ乳歯しか生えていない1歳半の健康診査で、長男は反対咬合(はんたいこうごう・受け口)を指摘され要観察と言われました。また、二本の歯の根元がくっつくという癒合歯(ゆごうし)も上の前歯に一カ所ありました。見つかった時点で小児歯科に連れて行きましたが、レントゲンが撮れるようになる5~6歳まで待つように言われました。癒合歯に関しては、永久歯が2本生えてくる分には問題はないけど、永久歯が1本しか生えてこなかった場合は歯並びに影響すると聞きました。

★いろいろな小児歯科に通ってみる
年長組になった時も歯科検診にひっかかり小児歯科へ行きました。6歳だったので、初レントゲンです。残念ながら、長男の癒合歯は1本欠損という形で永久歯が生えてくることがわかりました。小さい歯の下にたくさんの大人の歯がスタンバイしているのが一目でわかります。

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受け口に関しては、上の前歯が生え変わるタイミングで正常な位置に戻ることもあるらしく、見た目わからない程度の受け口だった長男はその時まで待つように言われました。将来的には、下顎の骨を一部切り取って受け口を治す外科手術があると聞き、内容の恐ろしさにげんなりしながら帰ったのを今でも覚えています。

長男は歯の生え変わりが遅く、小学1年生の冬にやっと上の前歯がグラグラとしてきました。舌で押すと歯がお辞儀をするくらい傾くのに、そこから一向に抜ける気配がなかったので、前回の小児歯科ではなく別の歯科医院で見てもらいました。外科手術の話がどうしても頭から離れなかったからです。

抜歯はあっという間に終わりました。歯を抜く時は麻酔の注射が痛いと思っていたのに、注射をせずに抜くこともできるんだ!と驚きです。もうほとんど歯茎から抜けかけていたからでしょうか。長男も何があったのかわかっていないようで、キョロキョロしています。ご飯を食べるたびに痛い痛いと泣いていたのが嘘のようにスッキリとした顔でした。

この先生に矯正も!と胸を膨らませましたが、小児矯正はやっていないということでした。小児歯科と小児矯正歯科は違うのかしら?外部から矯正の先生を招いて意見を聞ける小児歯科をみつけて行ってみましたが、レントゲンと息子の口腔内をみながら、「まだ全部生え変わっていないし、もう少し待ちましょう。将来的には歯列矯正の必要な子ですよ」と言われました。

レントゲンが撮れるようになったら、前歯が生え変わったら、全部永久歯になったら...。どんどん先延ばしのような感じがして、なぜか妙な胸騒ぎがありました。本当にそうなのかな?と腑に落ちない自分がいて、こうなったら遠いけど自分が子どもの頃から通っている歯医者さんに連れて行って意見を聞いてみようと思いつきました。自分が信頼している人の意見は素直に聞けそうだからです。よし!と意気込むところで、コロナ自粛がはじまり、残念ながら相談は少し先延ばしすることになりました。

★歯列矯正をした経験
実はわたしも18歳から2年間歯列矯正をしていました。わたしの場合は、片方の犬歯がドラキュラみたいに生えて(八重歯)、もう片方が歯茎の中に埋まったままになっていたからです。「埋まっている歯がほかの歯の根っこに当たっているから、そのうち全部抜けるよ!」高額な費用に尻込みしていた親も、その言葉で歯列矯正を受けさせる決心がついたようです。

恋する乙女時代の歯列矯正は、なかなかつらいものがありましたよ。にっこり笑った歯には獅子舞のような銀色の器具が付いていたため、口を閉じて目元だけが笑うという微笑みもマスターしました。

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テニスサークルのメンバーで、アフターファイブにハンバーガーショップへ行くのが定番でしたが、歯列矯正をしていると必ずと言っていいほど食べかすが器具に挟まるので、すぐに歯磨きをしないと恥ずかしくて人前で会話することができませんでした。「わたし、食欲ないんだ~」なんて言いながら、ドリンクだけ注文するという悲しき青春時代!本当はお腹ペコペコなのにね。今考えると、なんのやせ我慢かわかりませんが(笑)

★小児矯正歯科で診察を受ける
外出自粛の制限も緩和されつつあった夏頃、やっと実家近くの小児矯正歯科で見てもらうことにしました。そこで、受け口の原因はいくつかあると教えてもらいました。一つ目は遺伝。両親や親せきに受け口の人はいないか質問されました。二つ目は骨格的な問題。そして、指しゃぶりや口呼吸、舌で歯を押すなどの癖がある場合も受け口になるようです。歯型の石膏模型、レントゲンやCT、唾液の検査まであり、うちの長男がなぜ受け口になったかを説明してくれました。上顎の歯が1本欠損していることによる上顎の発育不全で、歯列矯正で幅を5ミリ拡げ前に6ミリ出せば受け口が治るということでした。

「いつのタイミングで歯列矯正をしたらいいのか人それぞれ違うから、ちゃんと検査をしないとね~」という先生の言葉。なるほど!なんか、違うかもしれないという妙な感覚は、はるか昔に自分が体験したさまざまな検査を、記憶の片隅で薄っすら覚えていたからなのかと思い、やっと納得できました。

長男の歯列矯正は、1期と2期に分かれるようです。1期は8カ月くらいになるのではないかということです。この1期は上顎を拡げて正常な大きさにするのがメインになります。そして、全ての歯が永久歯に生え変わったタイミングで不揃いの歯並びを矯正するのが2期です。

まだです、まだですと言われていたのは2期のことだったのだとやっと分かりました。しかしうちの長男は上顎が小さいから、永久歯が生え揃う前に拡げておかなければいけなかったのです。

長男の上顎は、固定式の「急速拡大装置」という金属製のワイヤーで矯正することになりました。ネジを朝晩親が回さないといけません。

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上顎の急速拡大装置と並行し、上顎を前に出す「上顎前方牽引装置」で受け口を治すようです。お面みたいなものを寝るときにつけないといけないし、ゴムの力で引っ張られてこれも痛そうだな~と思いましたが、8歳の長男の骨の成長に合わせた治療法だと説明を受けて納得しました。

★歯列矯正を開始する
治療を開始するにあたり、本人のやる気と理解が必要だと思い、今は見た目にわからないくらいの受け口でも、これから下顎の成長に合わせて輪郭が変わってくる可能性があると話をしました。そしてとっても痛いけど、3年生になるまでの8カ月間治療を頑張ることができたら、きれいに治るということも伝えました。そして、親子ともに頑張って治療することを宣言しました。

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いざ治療です。まずは装置の型どりからはじまりました。ピンク色の粘土のようなものを歯に貼り付け型をとります。あまり大きく口を開けない長男は何度もえずいていました。牽引装置のための顎の型どりもしました。型どりから1週間後、いよいよ上顎の急速拡大装置をつけることになりました。

「ボク、怖いしドキドキしてなんだか嫌だな」と不安がっていましたが、「わからないことは何でも先生に聞いてみよう。わからないことが怖いっていうこともあるし」とそっと背中を押しました。実際には15分ほどで装着が終わり、予想外に痛くなかったようで長男は先生にカンチョーをしたりちょっかいを出す余裕があるようで、不謹慎ですが少し安心しました。

コロナ自粛で延びた矯正でしたが、マスクをしていたら矯正器具も目立たないから、そのうちに1期を終了できそうだね!と前向きに取り組むことにしました。検査のなかで、長男の口には虫歯の原因になるミュータンス菌がほとんど検出されませんでした。不幸中の幸い!?長男にどのような変化があるのか、今からとても楽しみです。乞うご期待!

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正面から見てもあまり器具は目立ちません。

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