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ナミさん
9歳と6歳の男の子のママです。子育てに奮闘するリアルな日常を綴ります。
2024年10月 3日
【第24回】緊急の本帰国
◎緊急の本帰国
昨年度冬、アメリカにて日々の生活を慌ただしく送っていた私に異変が!
初めはただの体調不良と思い特に気にしていなかったのが、しばらくしてもなかなか咳が止まらず、徐々に体を動かすのもしんどくなり、それに伴って精神状態も不安定になった。
後に病院へ行って分かったのだが、原因は極度のストレス。
苦手な英語、子どもの教育、などなど日々の疲れが溜まりに溜まって限界に達したようだ。
今までずっとポジティブ思考で生きてきた私だが、突如、糸がプツンと切れてしまったように、どうにもならなくなってしまったのだ。
そこで夫に急遽帰国したいと無理を言って、飛行機の手配をしてもらった。
両親や義両親にも事情を話し、学校も家のことも何もかも放っぽりだして、子どもたちも一緒にひとまず私の実家に帰らせてもらった。夫も心配だからと仕事を休んで一緒に来てくれることに。
周囲の手厚いサポートを受けた結果、時間が経つごとに体調は回復し、精神状態も安定していった。
とはいえ、アメリカに戻ってまた元のように生活出来る自信がなく、結局そのまま本帰国としてもらったのだが、そこで心配だったのは子どもたち。
普通にアメリカに戻れると思っていた子どもたちが、私の状態を考慮し、文句も言わずに事情を飲み込んでくれたのはありがたかった反面、申し訳なかった。
飾り付け途中のクリスマスツリーが、ポツンと寂しそうに立ったアメリカの部屋を思い出し、あの部屋に戻ることはもう二度とないのかと思うと、寂しい気持ちが込み上げた。
ボストン郊外の、緑豊かで整然と大きな家々が建ち並んだ綺麗な景色。
雪国らしくひんやりと冷たく澄んだ空気。
お世話になった人たち。
それらにきちんとさよならせずに、名残惜しい気持ちを残したまま、私たちのアメリカ生活は、突如終わりを迎えることとなった。
ちょうど冬休み前の時期に帰国したので、しばらく休めたのは良かったが、本帰国を決めるということは、子どもたちの転校、転園の手続きをしなければならないということ。
体調が悪くとも、無理矢理帰国させてしまっただけに、それだけはきちんとしてあげたかった。
この時点で長男は2年生、次男は年長だった。
校区があるので長男の小学校は決まっていたが、問題は次男の幼稚園。
3学期だけになるので、まず幼稚園に入れるか、入れないかでも迷ったが、ひとまず受け入れ先がないかを探してみた。
公立の幼稚園であれば受け入れ可能とのことだったので、早速夫と次男と3人で手続きに行った。
小規模の幼稚園で、園児の人数も少なく次男も気に入ったようだった。動物好きの次男的には、うさぎがいたことが高ポイントだったようだ。
冬休み中に内科、歯科などの健診へ行き、書類や道具一式を用意して、新学期いざ登校、登園へ!
と慌ただしく、実家に居候しながらの日本での新生活を始めた私たち。
夫は仕事があるので、冬休みの終わりに後ろ髪引かれつつもアメリカへ帰って行った。
何だか家族を引っ張り回しているようで申し訳ない気持ちがあったが、徐々に体調も良くなっていたし、決めてしまった以上、やっていくしかない!と腹を決めた。
牛乳を飲めなかった長男が、給食の牛乳を飲み干した時にクラス全員でスタンディングオベーションしてくれたり、毎日担任の先生が連絡をくれたりと、サポートの充実した小学校。
新しい友達も出来、新生活を順調にスタートさせた長男。
初めての日本の小学校で、分からないことが多い中、クラスメイトたちはアメリカから引っ越してきた転校生に興味津々だったらしく、いろいろと親切に教えてくれたようだ。
人見知りの次男も、入園2日目で担任の先生の耳元にヒソヒソ話するまでに慣れ、今まで絶対に人前では歌わなかった歌をみんなと一緒に歌えるようになった。
1学期間しか通わなかったにも関わらず、卒園式できっちりと卒園証書を受け取る次男の成長ぶりに感動し、2年間通園した子のママたちに混じってボロ泣きした。
そんな子どもたちも、今は3年生、1年生として元気に学校へ通っている。
その後ろ姿を頼もしく見つつ、親の都合により様々な環境で生きていくこの子たちが、これからどのように成長していくのか、心配も楽しみも感じながら、見守っていこうと思う。
アメリカの文化と日本の文化。
この全く色の違う文化の両方を体験した二人。
それ故に感じ方や考え方が周りと違うことがあったとしても、それらを強みにして強く生きていって欲しいと願っている。
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