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子育て迷宮日記 子育ては迷うもの。レベルアップに向けて修行なう。

ヒラリーさん

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10歳と6歳の息子を育てています。時短勤務のワーキングマザーです。全力で迷走するリアルな胸のうちをつづります。ちなみに魔女ではありません。

2022年2月24日

親から子へ受け継ぐ味 ~迷宮レベル62~

子どもの頃は、大人になればいろんなことが自然にできるようになると思っていました。着物の着付けや生け花、浴衣を自分で縫ったりピアノカバーに凝った刺繡(ししゅう)をしたり...。
料理もそのうちのひとつで、大人になったらレシピも見ずにおいしい料理がパパっと作れるようになるものだと思っていたのに、気が付けばあの頃の親の年齢はとうに越えています。

「今日のごはんは何かな?」と毎日楽しみにするくらい、母はおいしいごはんを作ってくれました。おふくろの味っていうのがあるけど、メニューに何度も登場する定番のおかずがおふくろの味になるのかな⁈

★子どもの好きな料理は?

そう考えると、わたしの子どもたちにとってのおふくろ(わたし)の味って何だろう。我が家に何度も登場するおかずって⁈
もしかしてうちには定番の味がないのかもしれない...と急に不安になりました。スマホを使いだしてから、レシピは毎回検索でヒットしたものだったので、毎日いろんな味といえば聞こえはいいけど何も自分の中には残っていないし、定着していないことに気がつきました。

そこで長男に「何のご飯が一番好き?」と尋ねてみると、答えは「お寿司」でした。
残念!外食やん。2番目は?の問いの答えはステーキでした。う~ん、外食...やね。

気を取り直して、第3位は?と尋ねてみると「粕汁(かすじる)」という答え。おお~!それは待ちに待ったおふくろの味というやつではないかしら⁈寒い冬になると我が家では豚バラを使って粕汁を大量に作っていました。一回作ったら、カレーライスみたいに3日間くらい続くから定番の味になったのでしょうか。

ちなみにわたしの実家の粕汁は「牛スジ入り」で、夫の実家の粕汁は「魚のアラ入り」でした。うちの近所の市場の食堂では「くじら肉入り」ですよ。

第4位は、「ママが作る唐揚げ」でした。ここにきてなぜママと付くのか聞いてみると、うちで食べる方が揚げたてだからだそうです。しかもつまみ食いが一番おいしいらしい。確かにね!揚げたての唐揚げを食べつつ、一足お先にキッチンでビールをぐび~っと飲んでいる時が一番幸せなんて。

★わたしにとってのおふくろの味はどんな料理?
おふくろの味は子どもの頃に食べてきたものと、他に思い出のエピソードつきの食べ物も特別なものだろうなと思いました。

わたし自身の記憶にあるおふくろの味は、「肉飯(にくめし)」です。野菜嫌いだったわたしのためのオリジナル料理なのかどうかわかりませんが、うちではそう呼んでいて、ニンジンとごぼうと牛肉を金平のように甘辛く煮て、汁ごとごはんの上にかける丼のようなものでした。よくお弁当にも入っていて、友だちに「それは何?味見させて!」と言われました。高い確率で汁が巾着に漏れるので嫌でしたが、友だちには好評でした。

不思議なことに、同じように暮らしてきたきょうだいでも思い出に残るおふくろの味って違うようですよ。わたしの姉は、記憶にないと言っています。何かのついでに話を聞いてみるのも面白いかも。

★味の思い出はおふくろに限らず
中学生くらいの食べ盛りの頃、夕飯後にもおなかが空いてしまい時々父親にオムライスを作ってもらいました。ここは喫茶店かな?と思うくらい短時間で作ってくれたオムライスのご飯の味はだいたい醤油ベースでした。父が亡くなった今、どんなに食べたくても食べられないと思うとただただ悲しいですが...。親が健在の夫には、一回でも多く親の手作り料理を食べてもらいたいです。

コロナ禍でもありますが今年のお正月は久しぶりに義実家に帰りました。そこで和風味のキムチが食卓にありました。それを気に入って「おいしい!」と喜んで食べている夫の姿をみて、作り方を教えてもらいましたよ。おとん(義父)の味です。

白菜を昆布と渋柿の皮と一緒に塩漬けします。渋柿の皮は、干し柿にしたときの残りを天日干しで乾かしたものだそうです。昔はこれがおやつだったとか。ちょっと甘みがでるそうです。食べるときに塩抜きをし、キムチの素と鰹節を入れて混ぜたら簡単和風キムチの出来上がり!

息子たちが大人になった時、何をおふくろの味と言うのだろうとふと考えてしまいます。一回作って終わりではなくて自分の定番をつくるために、まずはレシピを残すことからはじめてみようかと思いました。それがいつか一冊くらいの量になったら、我が家のおふくろの味は確立するのかしら。

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