特集

子育て迷宮日記 子育ては迷うもの。レベルアップに向けて修行なう。

ヒラリーさん

この記事を書いた人

ヒラリーさん webデザイナー

10歳と6歳の息子を育てています。時短勤務のワーキングマザーです。全力で迷走するリアルな胸のうちをつづります。ちなみに魔女ではありません。

2020年3月 2日

子どもの髪型 ~迷宮レベル44~

赤ちゃんの髪の毛はふわふわで柔らかく、2人の子どもたちは上に向かって毛が生えていました。キューピーさんのようでかわいらしく、抱っこしながらその綿毛のような髪にフ~っと息をかけたりしたのを覚えています。

長男の髪の毛は、そのままてっぺんだけが伸び続け重さで先端が落ちてきて、とうもろこしのようになりました。次男の髪の毛は、横の毛まで垂直に伸び続けまるで扇子のようでした。

★胎毛を記念に残す
お腹の中にいるときから生えている髪の毛先は、先端にいくほど消えるように自然に細くなっています。
「へその緒」のように、生まれたときに持っていたものを記念に残す習慣があります。自分のへその緒を母親から見せてもらった時は、まるで植物のミイラのようでぎえ~っと思った記憶がありますが。へその緒のように胎毛を記念に残すという習慣は、ベビーシャワーのようにおそらく海外から来たものなのかな。
胎毛を使って胎毛筆を作るのを育児雑誌で目にしたり、海外ドラマで胎毛をリボンでくくってアルバムに貼り付けているのを見たりしたことがありました。髪の毛を残すのは、まるで遺髪のようで嫌だという意見もありますが、ふわふわでくるんとしているその髪の毛を、わたしはあの頃の記憶とともに記念にとっておきたいと思いました。
筆にするには毛量が足りず費用も高くなるので、切ってリボンでくくってケースに入れることにしました。長男に「赤ちゃんの時の髪の毛だよ~」と見せましたが、全く興味なし。男の子ってこんなものかな?子どものためより自分のためにとっておいて、最後は自分のお墓にでも入れてもらいましょうか(笑)

illust_42_01.gif

★髪質の変化
ユニークな髪型も散髪をする度に、だんだんかたくなって髪質が変わっていきました。長男の髪の毛は、生え際が上を向いているのでなかなか前髪が下りません。寝起きは特にひどく、とんがったリーゼントのようです。ある日その髪型を見てつい、「スネ夫ヘアーやなぁ」と言いました。「そんなことを言わんといて!」と長男に叱られ、ごめーんとあやまりましたが、小学校に通いだしてクラスメイトからも髪型に触れられることが増えてきたようで今日は誰に言われたと報告がありました。

ある朝、身支度をするときに櫛(くし)を貸してほしいと言われ、そのまま様子をみていると、頭のてっぺんから前髪にかけて水で濡らしなでつけるように髪をとかしています。そのまま、タオルで拭くことなく学校に行こうとします。その光景をみて、『相当スネ夫ヘアーが嫌だったんだなぁ~...』と思いました。絵本のタンタンみたいでツンツン髪がかっこいいし自分の良さをわかっていないんだなと思い、このままがいいのにと何度話しても聞く耳持たず。

てっぺんから前髪にかけてだけ濡らすので、残りの毛は立ったままになり『サリーちゃんのパパやなぁ~』と言ってしまいそうになりましたが、心の声で抑えました。しかしそれを見たパパが、「カッパみたいで変やぞ」と一言。「カッパって言うな~」とまた怒ってしまいました。

illust_42_01.gif

★美容院に行くが...
髪の毛が上にはねるなら、短く刈ってしまおう!そう思いつき、早速美容院に連れて行きました。美容師のおっちゃんは、「もう小学生になったのだから、色気づくんよね~。どんな髪型にしたいかはボク(長男)に聞きましょう」と言いました。
すると、「ボクは切らずに伸ばしたい」と言います。『余計なことを...』と悪魔のヒラリーさんがでてきて、「がっつり短く刈り上げてください。坊主でもいい」と冷酷な指示を出し、次男の保育所にお迎えに行くためその場を離れました。

次男を連れて帰ってくると、なんとあまり切っていないような長めの髪型に。思わず、「これだとサリーちゃんのパパかカッパになるから!」とうっかり口を滑らしてしまいました。「そうボクにも言ったんですけど、意志は固いようなので子どもの意見を尊重しましょう」と美容師さんに言われました。「カッパだよ!?」と言っても、長男はこれで満足している様子。はい、負けました!

親の指示に従わない反抗期ってこんな感じ?なんて思いながら、家路につきました。

相変わらず、長男は毎朝たっぷりの水で濡らして櫛で髪をなでつけています。『何も変わってないやん!』と思いながら、ぐっしょりな髪の毛を後ろからぐわっとタオルドライすると「せっかくのセットが~!」と怒ります。寒いのに、そんなに髪が濡れたまま外に出たら風邪をひくよと諭してもやっぱりダメでした。「だったら、その上から帽子をかぶったらいいよ」という意見はすんなり受け入れ、それが毎日の習慣になりました。

★バリカン登場
電池を買いに家電量販店に行った時、パパが「バリカンがほしい」と言い出しました。ちゃんと美容院で切ってもらっているのに、なぜに!?
「俺の髪って両サイドが真横に生えてるからちょっと伸びるとキューピーみたいで変やねん」と言います。赤ちゃんのキューピーヘアーは可愛いけど、大人のキューピーヘアーは確かに変です。長男はパパに似てたんだなぁと改めて思いました。

そしてバリカンを買って帰りました。気になったのが、一体誰がそのバリカンを使うのでしょうか。もしかして、わ・た・し!?

パパはなかなかのチャレンジャーのようです。まず子どもたちで実験しようか?と尋ねると、「いや、俺の髪でざっくりいってくれ」と心を決めたようです。長男が小さい時、わたしがスキばさみで切っていましたが、あまりの下手さにまだらになり、見ていられない髪型になったことを話しました。が、パパの意志は固いようです。

バリカンなんて持ったこともないし、まずは説明書からだけど、それもめんどくさいし。適当に始めだそうかと思いましたが、一応12ミリ→9ミリ→6ミリで段階を追ってすることにしました。すると、予想以上にうまくいきました。途中、このまま手が滑ったとか言って真ん中を刈ってしまったらと想像して、ひとり笑いが止まらなくなりました。突然不気味に笑いだす妻をみて、きっと夫は怖かったのでしょう。「笑ったら手元が狂うからやめてー」と言われました。

illust_42_01.gif

次に長男の髪の毛を刈ってしまおうと思いました。しかし、美容院でカットしてから半年も切らなかったのですっかり自分の髪の毛の重みでだいぶはね上がりが落ち着いてきていました。だったら、パパ同様に両サイドと後ろを刈り上げようと、今度は9ミリ→6ミリで段階を追って刈りました。すると、またまたなかなか良い出来です!

次に次男が視界に入りました。赤ちゃんの時の髪の癖はすごかったけど2歳になった今では癖もなく普通の髪型でした。後ろ髪がちょっと伸びてるかな~と思う程度でしたが、調子づいているわたしは、次男の髪の毛もバリカンで刈ることにしました。アタッチメントを掃除するのが面倒なので、いきなり6ミリでサイドと後ろをガリガリいくと、まことちゃんみたいになりました。保育所の先生に『まことちゃん』と言ってもジェネレーションギャップで通じないんだろうとふと思いました。
保育所に行くと、案の定「ワカメちゃん~かわいい~」と次男の刈り上げをジョリジョリしていました。

長男は「ボク、今の髪型が一番気に入っているわ~」と、水で濡らしてなでつけるあの習慣はやめて、帽子をかぶるだけになりました。 中学生や高校生になったら、鏡の前でセットに1時間かかるようになるのかしらねぇ...。寝ぐせやはねた髪の毛を「いい子いい子」でなでるのが好きだったのに、なんだかちょっとさみしいヒラリーさんでした。

この記事がおもしろかったらボタンを押してね!

おもしろかった 53

これまでの子育て迷宮日記も見てみよう!

記事をもっとみる
ページの先頭へ戻る