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子育て迷宮日記 子育ては迷うもの。レベルアップに向けて修行なう。

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10歳と6歳の息子を育てています。時短勤務のワーキングマザーです。全力で迷走するリアルな胸のうちをつづります。ちなみに魔女ではありません。

2017年4月 3日

妊娠期間の楽しみ方 ~迷宮レベル15~

息子も4歳のお誕生日が過ぎ、自分で身支度もできるようになった頃、2人目の妊娠がわかりました。1人目の時はフルタイム勤務で、年度末は終電で帰るくらい残業してもへっちゃらで、つわりもなく元気そのものでした。
まわりの働くママもつわりはないという人が多かったので、そういうものかと思っていましたが、今回の妊娠は全く違っていました。
とにかく気分が悪い。胸やけ、吐き気、出血、胃痛、貧血・めまい、頭痛、モーレツな眠気、なぜか息苦しい酸欠状態、あらゆるものが臭いにおいつわり...。illust_1704_01.gif

同じ人でもつわりの重さって変わるんだと実感。お腹の子の性別の違いか、血液型の違いか、もしくはわたしの内臓年齢が初産より高いせいなのか...。食事は、肉を見ただけで気分が悪くなる始末。とにかく、冷たいそばとシャーベットは気分が悪くならなかったので、それがわたしのつわり食でした。

とりあえず、会社では『気合いだー!気合だー!!気合だー!!!オイオイオイ』と自分を鼓舞しつつ、帰りの電車で白目むく...みたいなことをひそかに続けていました。つわりが落ち着くという安定期に入っても、夕方になれば胃酸が逆流して、口の中が酸っぱくなり吐きそうになります。そして、18週目に入る頃、1週間つわりがなくとても調子の良い時期を過ごしました。
やった!これで終わったんだ!!と喜びましたが、束の間の幸せだったようで、あの胃酸地獄が再びやってきました。


6カ月に入る頃、仕事終わりにぐったり倒れることは減りましたが、体重が戻りきらずに妊娠したせいか胃の不調だけは続いています。妊娠後期のようにすでに子宮が胃を圧迫しているようです。順調に体重が増える時期なのに、むしろ食欲がなくなるので若干減り気味。
息子のお世話もありますが、条件的には時短勤務で早く帰れて楽なはずなのに体がついていかない。35歳を過ぎれば高齢出産だもんなぁ...(遠い目)。

しかし、いつまでもぐったりしているのは面白くない。限られた妊娠期間、つらいつらいと言っていると妊娠がつらい不幸なものになってしまう。言霊(ことだま)というやつです。どうせならハッピーに過ごした方が絶対に良い!そこで、どうやったらこのつらい妊娠期間をラクに楽しく過ごせるか考えました。

illust_1704_02.gif自分が楽しく感じることってなんだろう?そう考えると、子どもが生まれてから全部子どものペースに合わせていたことに気づき、自分の楽しみは二の次だったんだなと認識。
そこで、友だちとちょっと贅沢なランチをしようと思い、計画しました。
あまり大きな声で言えませんが、6000円くらいのランチコースです。きゃは。

夫にばれたら自分のランチの値段と比較して、ブーブー文句を言われそうなので、内緒です。ランチだけど、シェフが目の前で焼いてくれる鉄板焼きに決定!もちろん、黒毛和牛で!メニューを決めてテンションがあがったものの、そういえばお肉って見ただけで気分が悪くなるんだった...と思い出しました。約束の日までに胃の不調が治っていますようにと、祈りました。

次に、久しぶりに大人だけででかけるのだから、服もおしゃれしたいなぁ~と思いました。実際に洋服を買ったりするだけでちょっと嬉しかったりしますが、ここ数年どうせ汚れると思い、ファストファッションで済ませていたなぁとクローゼットを見ながら思いました。
しかし、妊娠期間に着れる服が産後着たい服かというとそれは違います。
現実的に考えて、やっぱり今ある服で探そうかなと、とりあえず鏡の前でスッポンポンになって、あれこれ服を探してみました。
ふと鏡にパンツだけの自分が目に映り、まじまじと見てみました。
いろんな角度から見ると、おなかで隠れて全裸に見えるポーズがあるではないか!!


そう、あの芸人の"安心してください、履いてますよ"です。
こんな機会はないと思い、「ヘーイ!」とBGM付きでいろんなポーズをやってみました。さすが、妊婦だけあってパンツはすぐに隠れます。
人には見せられない、見せてもドン引きな瞬間ですが、束の間楽しみました。illust_1704_03.gifお風呂あがり、パンツにタオルというスタイルになった時に、また鏡の自分が目に留まり、今度はそれが"アントニオ猪木"に見えました。
これはやるしかないな、と天の啓示を受け入れ、精一杯のもの真似をしてみましたが、全く似ていません...。これは失敗。思ったより顎が出ない。
「元気ですか!?」を連発の母をみて、息子は「元気です。」と返事をしてくれました。illust_1704_04.gif妊娠中にしか楽しめないことってなんだろう?

妊婦にしか体験できないことに、胎動があります。
しかし、実際結構な勢いでキックやパンチをされるので、正直なところ赤ちゃんには申し訳ないけど気分が悪くなります。
雑誌や育児書には、赤ちゃんが1回キックをしたら、1回お腹をポンっとたたいて、2回けったら自分も2回たたいて、ゲームをして意思疎通を楽しむ...みたいなことが書いてありました。よし!と思いやってみましたが、思いっきり1回キックがあったので、1回叩いてみると、あれだけ何回も連続キックをしていたのに、シ~ンと反応がありません。
しばらくして、遠慮がちにポンとキックがありました。そこでもう1回軽くお腹をポンっと叩いてみました。すると、全く反応がなくなってしまいました。
ママに叱られて大人しくなったというビジョンが脳をよぎりました。

そういうつもりじゃないんだけど、だたゲームをしたかったのよ~と思いましたが、うちの子はイヤみたいです。
やはり、鏡の前で...とくだらない思考に戻っていくしかない母でした。
横で息子は「履いてますよ!」と言いながら、何も履いていない芸を見せてくれるようになりました。

いよいよランチの日、早めに家を出て美容院に行きました。せっかくなので髪の毛もきれいにカット!
女3人集まれば、贅沢なランチはそっちのけでおしゃべりがとまりません。高級店なだけあって、シェフは会話の邪魔をせず、会話の切れ目に焼き加減や料理の説明をタイミングよくしてくれました。大抵のお店は途中で入ってくるのに、完璧な気配りです。そういうことのできる人は好感が持てます。

脂っぽいものはやはりまだ無理そうだったので、ヒレ肉を選択。焼き加減は迷いましたが、ミディアムを選びました。妊婦は生ものは控えたほうが良いというのが定番ですが、せっかくのお肉がパサパサになるのが嫌で、今日は気にしないことにしようと割り切りました。味付けは、塩、ピンク色のアンデスの塩、粗挽きこしょう、ガーリック、からし醤油、ポン酢の中から自分で選んで一口づつ味を変えてみました。美味しいお肉は食が進みます!気分も良くなり、プラスアップの料金で、ガーリックライスに変更!味噌汁は赤だしでほっこりしました。お口直しはわたしの好きなシャーベット!完璧です。ランチのあとは、スイーツを食べにカフェへ。いかにも神戸というような洋館の中で、ケーキと紅茶を注文。大抵紅茶のポットの中に茶葉が入ったままになって最後には苦くて飲めなくなりますが、ちゃんと茶葉の処理がしてありました。

店員さんの態度や言葉遣い、メニューの内容、細かいことがいちいち気になる年頃になってしまいましたが、この日は姫様みたいに気分よく過ごせ、それに付き合ってくれる友達がいることにも感謝し、家に帰りました。

パパと息子は「18時までにはたぶん帰ってきてるよ~。」という言葉を期待して待っていたようで、息子は「ママ、おなかがすいたよ~」と走って玄関まで迎えに来てくれました。すでに30分オーバーの18時半です。パパは「オレはごはん作らないから!」と若干機嫌が悪そうです。普段は優しく、お料理もパパッとつくってくれるのに、どうやらシンデレラの魔法は30分前にとけてしまったようで、急いで夕飯の支度をする姫様でした。illust_1704_05.gif

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